お知らせ

国土交通省「住宅のリースバック取引におけるガイドライン」施行に対する、一般社団法人リースバック協議会の見解と今後の取り組みについて

一般社団法人リースバック協議会は、今般、国土交通省より公表された「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」に対し、業界の健全化を牽引してきた立場から公式な見解を表明いたします。

1. ガイドライン公表に対する全面的支持の表明

令和8年7月に公表され、同年10月1日に施行される本ガイドラインは、住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈を公的に明文化したものであり、当協議会はこれを全面的に支持いたします。
今からおよそ15年前、リースバックというサービスが世に出始めた当初はまだ、「知る人ぞ知る」特殊な「不動産サービス」に過ぎませんでした。しかし今、国の指針として法令の適用範囲が明確に示されたことは、本サービスが一時的な流行ではなく、日本の社会基盤を支える「不動産サービス」として公に認められたことを意味するのではないでしょうか。当協議会にとって、今回のガイドライン施行は、長年訴え続けてきた業界標準を確立させるものであり、極めて重要な転換点であると確信しております。

2. 背景:消費者の不安解消と市場の現状分析

住宅のリースバック市場は、社会の高齢化にともなう人生の後半戦における資産活用ニーズの高まりを受け、右肩上がりの拡大を続けています。一方で、全国の消費生活センター等に寄せられた相談件数は、令和5年度227件、令和6年度242件、令和7年度214件と、依然として高止まりの状態にあります。
取引の本質である「売買と賃貸借の不可分一体性」への理解不足、そして情報の非対称性を突いた一部の悪徳業者による不実告知や不適切な勧誘は、業界全体の信頼を損なう看過できない課題です。かつて「ダーク」なイメージを伴っていたこの業界が、令和4年の「ガイドブック」策定を経て、今回の施行によって「法的強制力を伴う解釈の確立」へと至った背景には、不適切な慣習を根絶せよという社会からの強い要請があります。私たちは、10年以上に及ぶ市場の変遷を当事者として見守ってきた先駆者として、この現状に真摯に向き合う責務を負っております。

3. 当協議会の設立目的・理念との整合性

本ガイドラインの趣旨は、当協議会が設立以来掲げてきた「リースバック事業者の健全な発展と既存住宅の流通活性化、消費者等の利益の保護」および「お客様の不安を解消し、暮らしの未来を守る」という理念と完全に合致するものです。
私たちは、リースバックを単なる「一時的な資金調達」の手段ではなく、利用者の人生設計と資産の「最適なバランス」を見出す高度なソリューションであるべきと、考えています。利用者が住み慣れた環境で安心して人生を送り続けられるよう、透明性の高い取引環境を構築することこそが、本ガイドラインが目指す適正化の真髄であり、当協議会の存在意義そのものです。

4. 協議会としての今後の組織的対応・実行計画

ガイドラインの実効性を確実に担保し、業界全体の質を底上げするため、当協議会は以下の具体的なロードマップを強力に推進いたします。
• 会員企業への徹底指導と法令遵守の強化 宅建業法第31条(信義誠実義務)、第47条、第47条の2に基づき、故意・過失を問わず不適切な告知を完全に排除いたします。特に、将来のトラブルの火種となりやすい「買戻し条件および価格」については、最重要項目として告知を義務付けます。加えて「賃料およびその増額条件」「契約期間(普通・定期の別)」「修繕負担区分」「第三者譲渡時の影響」といった、居住の安定に直結する事項の告知徹底を、会員企業に対し強く指示いたします。
• 「ライフプラン・シミュレーション」の標準業務化 ガイドラインで「望ましい」とされる事項を、当協議会では「遵守すべき標準基準」へと引き上げます。具体的には、売買価額と借賃の算定根拠を明示するだけでなく、「受領する売却代金が何ヶ月分の賃料に相当するか」を軸とした長期的な収支シミュレーションの実施を推奨します。これにより、利用者が将来にわたって無理なく住み続けられるか、倫理的観点からジャッジする体制を確立します。
• 消費者支援の拡充とセカンドオピニオン体制 特定の事業者の利益に偏らない公平な相談窓口を強化し、契約前のセカンドオピニオン提供を通じて、不利益な契約の未然防止に努めます。

5. 結び:業界の未来に向けた決意

本ガイドラインの施行は、リースバック業界が一部の悪質な業者を排除し、真に社会から必要とされるインフラへと進化するための再出発の日です。
一般社団法人リースバック協議会は、「暮らしの未来を守る」という約束を果たすため、国や関係機関と密接に連携し、不断の努力を継続いたします。一部の不適切な事業者が介在する余地のない、透明で公正な市場を構築し、全ての利用者が安心して自らの住まいと未来を託せるサービスの実現に向け邁進することを、ここに誓います。

一般社団法人リースバック協議会 代表理事 山内 茂

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