リースバックの歴史
そもそもリースとはなんでしょうか、一説によりますと古代ローマ帝国時代まで遡るといわれており、その当時より船や農地(リースホールドをその所有者が他の者に貸出すことを指した言葉です。
19世紀、20世紀と工業化が進む中で主に製造機械、電話設備、IBM、ゼロックスのコピー機など多くの動産を貸出すようになり、その仕組みが西欧で広く浸透することとなりました。日本ではそのような目的をなすリース会社は戦後になり設立され、1960年代にリース会社が多く設立される、政府をあげてそれはスタートされました、今では国内の広くリースやレンタルといった「持たずに・借りる」が一般的になりました、その多くは動産が多いですが、不動産も含まれています。
船舶、航空機、トラック、バス、製造機械、工業ロボット、商業ビル、倉庫、オフィス什器・備品、コンピューターなどなど多岐の分野にわたっております。
日本の不動産におけるリースについては50年たらずの歴史のなかで、もとよいリース会社が主に建物の償却を目的にしたリース商品を開発し、より複雑な仕組みによって初期費用の低減、あるいは合理的な節税目的や経営効率化、資金効率化に沿ってそのような商品構成がなされています。
もちろん土地は償却対象にはならないので、時としてその相場の上下によりロスやゲインを生じさせるため、リース会社が企画する土地付きのリースについては今でもなかなか積極的には発展することはありませんでした。
さてここでの「リースバック」とは、おもに個人所有で居住中の住宅(持ち家 戸建・マンション他の、所有権を第三者に移して、その対価を受け取り、同時に新所有者との間での契約によりリース料を支払いながら、その居住を維持できることを言います。
この個人所有の居宅のリースバックが始まったのは1960年代からではありますが本格的にTV、ラジオ、WEBを初めと様々な広告媒体を使い、広くこの手法によって多くの集客を行って個人所有の居宅の「リースバック」が本格的に動き始めたのは、おおよそ2010年ごろからです。
ここではリース会社ももちろんのこと、むしろ建築会社、不動産会社、マンション流通業者、金融機関、任売業者など広く多くの企業が活発な活動を開始してその業態への参入が始まりました。
持ち家での有効な資産活用の方法として挙げられるのが、リバースモーゲージと言う金融商品が1980年代からやはり政府主導にて、老後資金確保の目的で、金融機関から預金者にたいして老融資をするという形態として広められますが、一般の生活者にはなかなか浸透することにはならず現在に至っているといえましょう。
それが多く広がらない理由として、生前に不動産取引が行われないことに対して、資産処分の解決が出来ていないなどの抵抗感や、その融資にたいする必要条件面が厳しい、手続きが面倒であるなどもよくあげられています。リバースモーゲージとリースバックとはよく対照的に比較されながら現在に至っています。